難民はなぜドイツに向かうのか
【難民はどこから?】
最近、ドイツに移動する難民の話を見かけます。
難民といっても未だに世界中で発生してるけど、現在問題になっているのはシリア内戦によって故郷を追われた人たちのことです。
シリア騒乱は、2011年1月26日よりシリアで続いている反政府運動及びシリア政府軍と反体制派による武力衝突である。
シリア内戦が始まってからもう4年なのか、月日が経つのは早いなぁ。
最近ではISILも参戦?したようで、かなり混乱しています。
【なぜドイツへ?】
で、自分が不思議に思ったのは、なんでシリア難民がドイツに行くのかということ。
シリアは中東に属する国で、西欧とはかなり離れてます。
ドイツまでの距離は直線で考えても3000km近くもあって、かなり遠い。
いやぁ、本当遠い……
普通難民といえば、隣国に流入するものだと思ってたからちょっと意外です。
ということで、ちょっと調べてみました。
【理由1:難民がシリアの富裕層だった】
ここで大事なポイントは、運び屋に高いカネを払わないといけないので、貧乏人は難民にすらなれないという点です。もともとバンカー、弁護士、医者、大学教授などをやっていた上位5分の1くらいの裕福層が、ドイツを目指すわけです。
彼らはスマホを持っており、最新の耳寄り情報を交換し合い、最も希望の持てるルートを常に選択します。またどの国で指紋を取ってもらうのがベストか? というような交渉術にも長けています。
自分の生存、家族の幸せが、ひとつひとつの決断にかかっているため、彼らは情報収集に余念がありません。
彼らの選択は「目指すなら、ドイツだ」ということです。
この理由はなるほどと思いました。
確かにドイツへ長距離を移動するには相応の資金が必要で、そうなるとドイツにたどり着いている難民はある程度資金力がある人達なんでしょう。
そうなると情報を得ることも比較的可能だったはず。ドイツはEUの中でも好景気に沸いていて、かつ少子化で労働者不足。行けばわりと簡単に仕事が見つかりそうなのは簡単に想像できます。給料も安定したものになる確率が高いし。
【理由2:周りに良さそうな国がないっぽい】
これは自分の勝手な推測なってしまうんですけど、シリアの場合周りに移動するのに適した国がないように思えます。
レバノン、ヨルダン、イラク、エジプトは紛争戦争テロでシリアと同じように混乱してるし、それに経済がいいとはいえず、仕事が見つかるか不安です。
アラビア半島の国々は安定しているでしょうけど、難民として得られる仕事は外国人労働者がやっているような単純低所得作業ぐらいしかないかもしれません。
イランは、最近緩和の動きがありましたが、経済封鎖されていたせいで、やはり難民が安定して暮らすには難しいでしょう。
トルコは経済も治安もいいですし、実際200万人近いシリア難民が流入しています。けど、そのせいで現在のトルコ政府は難民受け入れに消極的になりつつあるし、それからこれから行っても難民が多いせいで仕事があるかどうかわかりません。
理由1で書いたように、移動している難民がある程度の知識を持っていて、それにネットでの情報を集められたのなら、やっぱり同じように感じたと思います。
【まとめ】
こうみると、ドイツへ向かうのはわりと合理的な判断なんだなぁと思いました。
ま、たどり着ければの話ですが。
それに難民はたどり着いた現地で好かれることは少ないと思います。すでにドイツでは難民施設に放火などが起きていますし。
とりあえず、早くシリア内戦終わらないかなぁ。